IPCCについて

IPCCと国際政策との関係

 IPCCは、世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)のもと、1988年に設立され、その第1次評価報告書を1990年に発表した。世界中の自然科学及び社会科学の研究者達により作成された世界最新の研究成果は、その後採択される国連気候変動枠組条約(UNFCCC)、国連環境開発会議、締約国会議(COP)等において、政策決定者の判断材料としてその機能を果たしてきた。
 UNFCCCは、気候研究、データ収集、観測の促進・協力を規定するとともに、補助機関として、「科学上及び技術上の助言に関する補助機関(SBSTA)」を設置している。SBSTAは、COPに必要な科学的・技術的な情報をIPCCに要請し、その結果をCOPに活用する。IPCCは独自に評価報告書を作成すると同時に、SBSTAの要請にもとづき、その都度、技術報告書や特別報告書を作成してきている。

IPCCと国際政策との関係図

 2015年のCOP21において、2020年以降の全世界的な気候変動対策の枠組みとなる「パリ協定」(Paris Agreement)が採択された。この協定では途上国・先進国の両方に温室効果ガスの排出削減努力を課すとともに、気温上昇に関する目標として産業革命前比で2℃より十分低い水準に抑えることと、1.5℃以内に抑えることが努力目標として明記されている。この目標に関連して、UNFCCCはIPCCに対し、産業革命前から1.5℃気温が上昇した場合の影響とそれに至る温室効果ガスの排出経路の評価について要請した。(1.5℃特別報告書)