科学上及び技術上の助言に関する補助機関第26回会合(SBSTA26)出席報告

地球環境フロンティア研究センター
近藤洋輝

1.はじめに

科学上及び技術上の助言に関する補助機関(SBSTA)は,気候変動に関する国連枠組み条約(UNFCCC)の下で、 実施上の助言に関する補助機関(SBI)とともに、補助機関(SB)を構成し、5月あるいは6月に開催され、年末 に開かれる締約国会合(COP)や、京都議定書のための締約国会議(COP/MOP)の際にも開催されて、COP及びCO P/MOPの審議の実質的な討論を行っている。

科学上及び技術上の助言に関する補助機関第26回会合(SBSTA26)は、実施上の助言に関する補助機関第26回会合(SBI26)とともに、 平成19年5月7日〜18日まで、ドイツ・ボン市で開催された。日本政府代表団は、SBSTA26では、議題6:研究と組織的観測(Resear ch and systematic observation)に関し、文部科学省が担当しており、今回は、従来からの合意で、対象を研究に絞って審議を行 うことになっている(年末のSBSTA27では、組織的観測が対象となる)。

私は文部科学省海洋地球課地球・環境科学技術推進室の竹林敏之室長補佐とともに、主に議題6に関する分科会(Contact Group)の審議に出席した。この分科会は、5月15日には審議を決着させたため、文科省の竹林補佐を通し予定を短縮し、15日で出張を終え、16日ドイツ出国、17日帰国となった。

期間中、5月7日は、午前中、SBSTAの全体会議が行われた後、午後に開催された、世界気候研究計画(WCRP)を含む地球システム科学パートナーシップ(ESSP)のサイドイベントに、パネラーとしての参加も招聘され、プレゼンと討論に参加した。

全体の動きとしては、気候変動枠組条約・京都議定書に関連する各種方法論につき議論が深められた。また、気候変動枠組条約第13回締約国会議(COP13)及び京都議定書第3回締約国会合(COP/MOP3)が12月3日から14日までインドネシア・バリで開催されることが確認され、閣僚級会合の形式や議論の進め方などにつき、概ね締約国の間で合意された。特に、IPCCの第4次統合報告書(11月で完成)の取り扱いについては、その重要性にも鑑み、閣僚級会合の場でIPCCによるプレゼンテーションが行われることとなった。

2.ESSPのサイドイベント

ESSPでは、「地球システム科学研究を気候変動政策に結びつける」という題で、 初日の5月7日全体会合の昼休み中(1時〜3時)に、SBSTAの会場の近くにある環境省内で、 サイドイベントを開催した(WCRPの事務局があるWMOが実質的な開催申込者)。WCRPが全体の調整を行い、 司会も、WCRPの合同科学委員会(JSC)のJohn Church委員長(オーストラリア)が行った。 科学界の政策決定者との対話の強化に資するという立場から、UNFCCCのニーズや要請を満たす、 地球システム科学の適切な研究を特定することに焦点がおかれた。4人のパネラーが招かれ、以下のような発表を行った。

  • 将来の気候予測の地域的な解析:ベラ(Carolina Vera、アルゼンチン)
  • 将来の気候予測のダウンスケーリング:近藤洋輝
  • 気候‐社会システムの相互作用とフィードバックに関する視覚化の例:マシューズ(Ben Mathews、ベルギー)
  • 変化する気候における極端現象:ベニストン(Martin Beniston、スイス)

私は、地域的な適応研究を進める上で、これまでどのようなモデルが貢献してきたかを示し、その中で、力学的又は統計的なダウンスケーリングの役割を示した上で、最近開始されたばかりの、地域気候モデルのアンサンブル予測を基にしたダウンスケーリングの試みについて紹介した(プレゼンの詳細は:
http://regserver.unfccc.int/seors/reports/events_list.html
参照)。

各発表のあと、地球システム科学と気候変動政策の連携に関し議論された。特に、極端現象に対応する政策オプションや、 領域モデルの不確実性や、簡単化し過ぎたモデルの危険性などが焦点となった。

3.議題6(研究と組織的観測)に関連した討論

3-1.全体会合(5月7日)

事務局から議題の内容について報告があった。また、国際連合食料農業機関(FAO)から陸域観測システム用の報告ガイドライン、 基準、指針に関する資料を作成するための枠組みの構築の進捗状況について報告があった。

これらの報告の後、欧州連合(EU)、オーストラリアなどから意見発表があった。 我が国から、締約国と研究コミュニティーとの効果的な対話の促進、地球シミュレータを活用した研究成果の提供などについて意見発表を行った。

上記の意見表明を踏まえて、この議題に関するSBSTA結論案については、セルジオ・カステッラリ氏(伊)と エルミラ・フィーダ氏(アルバニア)を共同議長とするコンタクトグループにおいて検討することとされた。

地球システム科学パートナーシップ(ESSP)による、ダウンスケーリングに関するサイドイベントが その主要共同スポンサーである世界気候研究計画(WCRP)のチャーチ(John Church、豪)合同科学委員会(JSC)委員長の司会で行なわれ、我が国からも私がパネラーとして、 わが国における研究の取り組みが報告されると共に、地球システム科学と気候変動政策の連携に関し議論された。

3-2.締約国と気候変動研究計画とのより効率的な対話に関する非公式討論(5月8日)

SBSTA24(ボン、2006年)の合意に基づき、開かれた。すでにサブミッションを出している締約国と、 主要な気候変動に関する研究計画・機関とが招かれて、SBSTA議長の司会により討論がなされた。

SBSTA議長からの指名により、まず、我が国を含む締約国側から、 それぞれ主にサブミッションの趣旨に沿った見解の表明が行なわれた。

次に、ESSP、世界気候研究計画(WCRP)、地球圏−生物圏国際共同研究計画(IGBP)、 「地球環境変化の人間社会側面に関する国際研究計画(IHDP)、地球変動に関する分析・研究・研修システム(START)から、 それぞれの国際研究計画・機関の活動について説明があった。 また、北米及び中南米地球変動研究所(IAI)、アジア太平洋地球変動ネットワーク(APN)から、それぞれの地域研究計画・機関の活動について説明があった。 さらに、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)事務局から、第4次評価報告書に関し、 主要な不確実性及び今後取り組むべき課題(研究ギャップ)を中心とした報告があった。

自由討論では、対話の具体的形態や内容に関しさまざまな見解が出されたが、 それらはコンタクトグループの討論に引き継がれることに成った。

3-3.第1回コンタクトグループ(5月9日)

カステッラリ共同議長から、このコンタクトグループでは、SBSTA24における合意を踏まえて、 締約国と研究者コミュニティーとの間の効果的な対話について検討する旨説明があった。 また、上記ESSPのサイドイベントの意義を述べると共に、参加者に前日の非公式討論の会議の概要について説明があった。 特に、開発途上国が参加する科学政策関連の対話に向けたプロセスを確立する必要があることを述べるとともに、 UNFCCCプロセスにおいて科学的知見を評価する主要機関としてIPCCの役割を指摘した。

参加国から、以下のとおり意見があった:

  • オーストラリア:SBSTAと研究コミュニティーを結び付けるIPCCの役割は重要である。
  • 日本:2007年に第4次評価報告書が完成することとなるので、2008年は締約国と研究コミュニティーとの何らかの形の対話を行なう上でタイムリーであり特に意義がある。
  • EU:IPCCが作成した研究面のギャップのリストについて議論する必要がある。SBSTAの役割は方向性を示すことではなく、 むしろ推進することである。UNFCCC以外の関連する会議についても、一部のイベントはSBSTAの範疇に属する可能性があることから、 SBSTAに報告させるべきである。SBSTA自身も特定の問題に関する文書の提出を求めることができる。
  •  
  • IPCC:第4次評価報告書のテクニカルサマリーにおいて研究面のギャップが明らかにされている。
  • バングラディシュ:海面水位は現実の脅威になっている。沿岸域のある途上国はその研究への援助が必要である。
  • カナダ:将来の対話がナイロビ作業計画など既存のプロセスと重複することがあってはならない。また、イベントに関しては、追加的経費の生じないようにすべきである。
  • 中国:現状は先進国の研究成果が先行している。途上国の研究活動に対する能力開発が必要である。 また、国際研究計画との対話という点では、議題11(関連する国際機関との協力)との関連も議論する必要がある。
  • タイ:研究ギャップを明らかにする必要がある
  • カステッラリ共同議長:それは、IPCCの配布した表にリストアップされている。
  • 米国:対話の形態に関しては柔軟であるべきだ。ナイロビ作業計画との連携によるイベントも考えられるのではないか。

最後に、共同議長が、能力開発や資金援助などは別途議題があるので、ここでは研究に議論を集中したい、 それ以外は大きな異論はないと思うと述べ、提案する結論案が、5月10日に配付されることとなった。

3-4.第1回非公式協議(5月10日)

共同議長から、SBSTAにおいて締約国と気候変動研究に関する国際研究計画・機関及び地域研究計画・機関との効果的な対話を 促進することを主旨とする結論案が提案された。開発途上国における研究能力、主な不確実性と将来の研究ニーズ、 全球陸上観測システム(GTOS)、影響、脆弱性、適応に関するナイロビ作業計画についても言及されている。

この結論案に対して、米国から、ナイロビ作業計画に関する記述を削除するとともに、対話を開催する方法 (例えば、サイドイベント、特別行事、ワークショップ、意見提出など)を特定する表現を避けるよう提案があり、 その他の先進国もこれを支持した。しかし、開発途上国の多くは、米国の提案に反対し、この表現を維持することを求めた。

上記のほか、参加国から以下のとおり意見があった:

  • セネガル: 開発途上国に対する能力開発や財政支援の必要性、研究能力の向上に関する文言を付け加えるべきである。
  • EU: 研究計画からSBSTAに定期的に情報を入れるようにすることが重要である。

最後に、参加者の意見を踏まえた結論案が5月11日に配付されることとなった。

協議終了後、豪、加、日、EU、米で集まり、改定提案について策定した。その主要な点は、研究計画側からの、 最新の科学的知見や、IPCCによる研究ギャップの指摘などのような研究企画策定活動や、 研究能力開発に関する状況についての情報を定期的に知らせることを要請すること;今後の対話の形は具体的な明示はさけ、 柔軟性を持たせる;などであり、提案は事務局に提出した。

3-5.第2回非公式協議(5月11日午前)

前回の非公式協議を踏まえて、また上記先進国からの提案や途上国からの提案などを含む複数の案のパラからなる、修正結論案に基づき議論された。

対話を開催する方法については、開発途上国はワークショップや特別行事などの多様な方法を列記するよう主張した。

これに対して、アメリカから、列記した場合は規範的な印象を与えると反対し、例示にとどめるよう主張したところ、 我が国などその他の先進国もアメリカの主張を支持した。その結果、修正案中「特別行事(special events)」の文言については、 特定の行事として狭く解釈される恐れがあることから、「非公式行事(informal events)」に修正された。

途上国側が、能力開発に関する一般的な表現にこだわり、議事は膠着した。

3-6.第3回非公式協議(5月11日(金)午後)

協議開始前に途上国側から能力開発に関する一般的表現を除いた表現案が示され、我が国を含む先進国側も了解した所で、 午前の議論から引き続く非公式協議となり、修正案の内容について議論され、参加国は結論案のパラグラフの大半について合意した。

3-7.第4回非公式協議(5月12日(土))

前回の非公式協議を踏まえて修正された結論案に基づき、引き続き、結論案について議論された。

開発途上国における研究ギャップと研究能力による制約に関する文章について、開発途上国からは、 締約国と研究コミュニティーとの対話がこれらを「明らかにする(would identify)」と表現する意見が強かった。

これに対して、アメリカ、EU、日本、カナダ、オーストラリアなどの先進国からは、 「明らかにすることができる(could identify)」、「明らかにすることを目指す(would aim to identify)」、 「検討する(would review)」などの代案を提案した。しかし、開発途上国はいずれの代案も受け入れなかったことから、 この部分について引き続き議論することとなった。

3-8.第5回非公式協議(5月14日)

前回の非公式協議において論点になった部分について、開発途上国は、「明らかにする(would identify)」という表現を強く支持していた。

これに対して、先進国は、「容易にする(would facilitate)」や、 「明らかにすることができる(could identify)」か「検討する(would review)」のいずれかの表現が適切であると主張したが、 いずれも全員が受け入れるところとならなかった。

メキシコから、そのような表現を避けた形の妥協案として 「開発途上国における研究ギャップと研究能力による制約を明らかにする明らかにする対話の重要性 (the importance of this dialogue also to identify research gaps and research capacity constraints in developing countries)」 という表現が提案され、参加国はメキシコの提案に合意した。

3-9.第2回コンタクトグループ(5月14日)

第5回非公式協議が終了した後、カステッラリ共同議長は、直ちにコンタクトグループを開催した。 結論案について、参加国は編集上の修正を若干行った上で、結論案を承認した。

議題6の議論が実質的に終了したため、その他の関連作業を15日に行い、3日予定を早めて16日ボン発17日成田着で帰国した。 上記結論案は、その後共同議長から、SBSTA全体会合で結論案が報告され、特段の異論もなく承認されている。

4.IPCCによるブリーフィング

IPCCの各作業部会からの第4次評価報告書に関するブリーフィングは、5月14日行なわれた。以下、第1作業部会に関する部分について報告する。

4‐1.マイニング(Martin Mining、WG1/専門支援室(TSU))

「気候変化の観測結果と気候変化の駆動要因」の主題のもと、WG1のAR4は、 192人の執筆チーム(CLA, LA, REの合計)が非常によく仕事を進めた点を強調したうえで、以下のような点について述べた:

観測された気候変化について

  • 温暖化は全球的に現実になっている。特に、衛星観測値が入手できる1978年からの全球観測による温暖化は近年ほど顕著になっていることが明白である。
  • 温暖化に伴って、大気中の水蒸気の量も増加している。
  • 降水量は変動が大きいが、増加傾向には根拠がある。
  • 雪氷や海氷は南北両半球とも減少している。
  • 氷河の質量が減っており後退が続いている。
  • 氷床(グリーンランドおよび南極の氷)は質量が減っている。
  • 海洋の熱容量は増加している。
以上のことから、温暖化の一貫した傾向は明らかであり、「地球システムの温暖化は疑う余地がない(Unequivocal)」という表現になった。

古気候に関する解析結果について

  • 古気候のデーター解析によると、過去半世紀の温暖化は、少なくとも過去1,300年において異常である。
  • グリーンランドなど、極域が、現在よりもかなり温暖だった最後の時期(約125,000 年前)には、極域の氷の減少により4〜6mの海面水位の上昇が生じた。

気候変化の駆動要因について

  • 1750年の産業革命前夜からの人為起源に基づく大気成分の濃度変化は、過去1万年の間に生じた変化として極めて異常である。
  • 放射強制力の観点からするとエネルギーバランスに変化が生じている。
  • ここの要素の放射強制力の見積もりは第3次評価報告書(TAR)から大きく進展している。特に人為期限の全放射強制力の見積もりはTARでは不可能であった。

4‐2.スコット(Peter Scott、第9章「気候変化の解明と原因特定」のLA、英国)

気候変化の原因と将来の気候変化予測について述べた:
気候変化の原因について:

  • AR4では、多くの気候モデルにより、20世紀の気候の再現実験が多数行われた。さらに、この再現実験には、 火山噴火や太陽活動変動などの自然起源の外力と、温室効果ガス濃度の変化など人為起源の外力が考慮され、 多くの実験のアンサンブル平均は現実に観測された気候変化をかなり良く再現している。
  • かなりのモデルグループは、上記のうち人為起源の外力を入れない場合の気候変化の実験も行っており、 そのアンサンブル平均では、実際に生じた20世紀後半の大きな温暖化傾向が全く表現できない。
  • 温室効果ガス濃度の増加のみが現実に起きた20世紀後半の大きな温暖化を説明できる。
  • このような多くの実験結果に支持されたことなどから、原因特定の表現に、very likely が用いられた。

気候変化予測結果について:

  • 地域的に詳細な予測を出すことはまだ困難である。
  • 気候変化のもたらす結果としての、
    ・熱波など極端現
    ・大気循環の変化
    ・台風、ハリケーンなど熱帯低気圧の強度
    について、予測がなされた。
  • 予測に関し、A2、A1B、B1の排出シナリオに関し、多数のモデル実験が行われた結果、気温の変化予測などに関しては、 可能性が高い予測範囲(Likely range)や最良の見積もり(Best estimate)を導出することができた。
  • 予測された将来の気候変化の分布は、シナリオに依らず、陸域が海洋より、また低緯度より高緯度が温暖化が進むなど共通のパターンを示す。
  • 降水量の将来変化の分布は幾分不確実性があるものの、高緯度での増加や亜熱帯での減少など明らかなパターンもみられる。
  • また、2100年以後は温室効果ガスが一定になると仮定した実験も多く行われ、それでも気温は上がり続けるという安定化に関する重要な結果となった。
  • また、今後20年ほどは、どのSRES排出シナリオのもとでも、10年あたり、0.2℃で上がるという近未来の予測もでた。

質疑応答
クロアチア:古気候の変化は温暖期も寒冷期もある、太陽活動の影響は今後考えられないのか
答え:そのような変化は200万年ほどの期間の変化であり、より短い期間で生じている現在の変化は明らかに異常な変化である。
ドイツ:極端現象についてもう少し詳しく伺いたい。
答え:例えば、熱波は、ほとんどの陸域で20世紀後半に頻度が増加した可能性が高いが、それが人為起源である可能性はどちらかといえばある(more likely than not)。 将来予測としては、極端な高温や熱波、大雨の頻度は引き続き増加する可能性がかなり高い。  熱帯低気圧の強度は、現在の観測では、大西洋では増加しているが、 太平洋では明らかでないが、将来予測ではいずれも増大する可能性が高い。
エジプト:エーロゾルの冷却効果は、実験室や人工衛星などで、どの程度観測されているのか
答え:衛星観測とその他の種々の観測を組み合わせている。進展している分野もあるが、課題のある分野もある。

所感
  今回は、WCRP主導の、ESSPサイドイベントでの議論や、SBSTA議長司会の非公式討論を踏まえて、 研究プログラムと締約国(政策決定者)との対話をどう進めるかの議論がかなり進んだといえよう。 来年のSBSTA28では、その結果、想定されるAR5に向けたIPCCの活動が開始された直後に開かれるだけに、 研究プログラム側と、締約国側の今後の気候変動研究に向けた取り組みについて、 具体的な対話の場がもたれることになった。日本は、21世紀気候変化予測革新プログラムが軌道に乗り始めるタイミングであり、 議論に十分加われると思われる。

 

ページトップ / 1つ前にもどる / HOME